これからの教育に必要な事
皆さんは「ジャック・アンドレイカ」という人物をご存知ですか?まさしく彼は、これからの時代を象徴するような人物ですので、まずはネットで検索してみて下さい。このネット検索も、今回の私の記事のポイントです!
彼は13歳の時に、家族の様に慕っていた伯父さんをすい臓がんで亡くしました。
その悲しみから、すい臓がんについてネット検索で調べ上げ、16歳の誕生日を前に、癌検出のキットを開発した人物なのです!
以前は癌検出のために800ドルもかかり、30%以上も見逃されていましたが、それもそのはず。60年も前に開発されたものだったからです。
しかし彼の開発したキットは、たったの3セント(約3円)で5分で結果が出る。しかも以前の400倍もの精度なのです!
超安価で効果的、かつ身体への負担の低い方法を考えるために彼が取ったしゅだんとは、googleとWikipediaの検索だったのです。
どうぞ皆さんも、彼のマネをして、まずは彼をググってみて下さい!たくさんの情報が出て来ますよ!
実は東京大学の入試問題も、8割方スマホを片手に解けるそうです。要はネット検索で答えが数秒で出てくる情報を頭に詰め込んでおけば、いわゆる入試というテストには通るそうですが、社会に出てその様な人物が本当に活躍できるかどうかは別の問題です。
ですから、これからの教育における「暗記」という分野は、どんどん重要性が低くなる様な気もしますが、知識や教養がその後の思考や行動に大きく左右を及ぼすのでスマホの検索能力さえ上がれば良いという事でもありません。
10年前は、今でいうガラケーが主流でした。20年前は、ポケベルやPHSが主流でした。
ではこの先、10年後には何が主流になるのでしょう?
子ども達が大人として活躍する時代には、何を食べ、何に乗り、何を手にしているのでしょう?想像できますか??
確かに、物事の進化のスピードにはすさまじい物があり、ついていくのがやっと。。。私など使いこなせてもいません。
ですが、大切な事は進化についていく事、使いこなしていく事だけではありません。
前述のジャックに感動したのは、様々な検索から得た知識を組み合わせる能力も一つですが、その様な行動を起こすきっかけになった「大好きな伯父さんを亡くした悲しみを、他の誰にも味合わせたくない!一人でも多くの患者さん、ご家族を救いたい!」という想いの強さです。
どれだけ時代が変わっても、人として一番尊い感情「愛」や「貢献」こそ、これからの時代を生き抜く子ども達に受けさせたい教育だと思います。
ネットにいくら精通しても、振り込めサギグループに加担するような子を育ててはダメです!泣いている友人を見て、笑う様な子を育ててはダメです!
小さい時におじいちゃんやおばあちゃんに可愛がられて育った子が、大人になって振り込めサギをするでしょうか?
からかい半分でお友だちを泣かせた時を見逃さず、しっかり叱ってもらった思い出が、将来のいじめへのブレーキになるのではないでしょうか?
これからの教育に必要なのは、人間関係の教育です。しかも「ものごころ」が育つ9歳までに、どれだけの人間関係を持てるかです。
特に大切なのは、やはり「異年齢」の関係でしょう。
年齢が違うという事は、発達が違います。発達が違うので、出来る事が明らかに違います。
言葉で理解するよりも、経験が物を言うのが子ども達。
自分には出来る事が出来ないお友だちがいるんだ!
自分には出来ない事を、やっているお友だちがいるんだ!
これは、本当に大きな驚きです。ですが、そこから人が生きて行く上で大切な、協力や応援や依頼といった関係性を学んでいきます。
核家族化・少子化が進むこれからの時代だからこそ、異年齢保育や交流会が必要です。
大勢のお兄ちゃん・お姉ちゃんに可愛がられ、たくさんの弟や妹を可愛がった経験が、思いやりや優しさへと自然につながっていきます。
本物の「人」を育てたいという想いの大人が声をかけ、目を向けているから、人の道に反する行為を見逃さないのです。
「ヨコミネ式」を導入して5年目を迎えますが、やはりこの園の基盤は「異年齢保育」にあります。
先日のクリスマス会で、見慣れないサンタクロースを見て泣いてしまったふたばちゃんに、すかさず駆け寄って一緒にプレゼントを受け取るお手伝いをしてくれた年長クラスのお兄ちゃん。
みつばクラスさん同志のケンカを、見事に仲裁する年中クラスのお姉ちゃん。
大きい子のマネをして、きちんとイスに座って挨拶をする1歳児さん。
交流会でいつも涙を流してくれるおばあちゃんに「また来るからね!元気でね!」と声を掛けてくれる子ども達を見るにつけ、きっとこれからの時代に必要とされる子達だという確信を持っています。
どうぞ来年も一年間、梅林よつば保育園と共に、大切な子ども達のためのご協力を宜しくお願い致します<(_ _)>