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これまでの園長だより

はだしのゲン

梅雨明けと同時に酷暑がやって来ましたね!

子ども達の屋上でのプールの歓声が羨ましく、一緒にジャボンと浸かりたくなります(^○^)

こんな風に、夏を楽しみ、夏を満喫出来る平和な世の中に生きている私達ですが、暑い夏と広島と言えば、忘れてはいけないのが8月6日の原爆の日だと私は思っています。

 

先日、小学3年生の長男が、学校で「はだしのゲン」の映画(アニメ版)をみせてもらったそうです。

その日、我が家では、ずーっと長男の「はだしのゲン」についての感想を聞かされました。

「原爆が落ちた瞬間に、目玉が飛び出たりしたんよ!」

「皮膚が溶けてしまって、指先からたれさがったんよ!」

「ガラスが体中にささって、血だらけになったんよ!」

「ゲンは、校門の所でおばさんに話しかけられたけん、助かったんよ!でもおばさんは、お化けみたいになって死んだんよ!」

「赤ちゃんが、死んでるお母さんのおっぱいを飲みよったんよ!」

もう、衝撃映像だったのでしょう。話しは止まりませんでした。

 

それから、何でアメリカは原爆の様なひどい爆弾を作ったのか?

戦争はなんでなくならないのか?

人は死んだらどうなるのか?

人は何のために生まれるのか?

 

3年生の息子に、真っ直ぐな質問を向けられました。

私は私なりに、一生懸命に彼の質問に答えました。

それはそれは、本当に濃密で一生忘れられない会話となりました。

そういえば長女も、3年生の頃に平和学習を受け、お休みの日に行きたい所はどこ?

と聞くと「平和資料館!原爆ドーム!」と言っていました。

 

3年生。。。9歳。。。

広島市ではちょうどこの、子ども達にとって大切な「つ」で数える(一つ、二つ。。。九つ)最後の歳に、平和学習を行っているのですね!

母としてこれは、本当に有り難い環境だと思います。

そしてこの話をきっかけに、私は母になって初めて「はだしのゲン」を全巻読みました。

小学生ぶりに読む「はだしのゲン」は、心が痛くて痛くて号泣しながら読みました。

家族が目の前で死んでいく事や、大事な息子を戦地に送り出す母の気持ちなど、胸が締め付けられました。

 

保育園の子ども達の「読み」のために購入した「はだしのゲン」でしたが、まだよつばっ子には浸透しきれていませんので、ピカピカのままです。

しかし本は、読んでこそ価値がありますから、保護者の方々に貸し出しをさせて頂こうと思います。

3年生になると、小学校で平和教育も受けます。

我が家の長男の様に、深い深い質問をお子様から投げかけられるかもしれません。

そんな時に「お母さんは分からんよ!」と答えるのか、一緒に考えていくのか。

大切な命や平和の問題です。

「はだしのゲン」の作者の中沢啓治さんが、今年亡くなられました。

よつばっ子世代が理解するには早いと思いますが、お父さん・お母さん達に興味を持って頂きたいと感じました。

「はだしのゲン」を読みたい方は、どうぞお気軽にお申し出下さいヽ(^。^)ノ