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これまでの園長だより

天使の笑顔

目の前の阿武山の紅葉が、とても美しい季節となりました!

日本の四季の移ろいは、本当に素晴らしいですね。

美しい自然を後世に継いでいく事も、また私達に課せられた使命だと感じます。

 

さて、先日、タレントの石田純一・理子夫妻の元に、赤ちゃんが無事にご誕生になられたニュースはご存知かと思います。かのご夫婦は、高齢出産ということもあり、出生前診断を受けられら事も、一時マスコミを賑わせましたね。

また最近では、ごく簡単な血液検査だけで、出生前診断が可能になったというニュースも目にしました。以前の検査は、羊水を採取して診断するものだった為、流産の危険性も示唆されておりましたので、こちらの血液検査の手軽さが注目されているそうです。

 

「出生前診断」とは、胎内に宿った段階で、その子の障害の有無を調べるというものです。特に現在では、初めての子どもの妊娠・出産年齢が30代に突入したということですし、加齢とともに、卵子の数・質共に低下するという、医学的なデータも出ているそうですので、殊更に世間の興味を引いている話題であると思います。

しかし、命の選別につながるという倫理上の問題も山積しています。

肉体からの視点で観れば、医学の発展は素晴らしい事です。

しかし、魂からの視点で観ればどうでしょう?

 

そもそも、生きる=魂の修行と、私は捉えています。様々な経験を通じて、考えたり感じたり、そして行動に移す。また感じる。喜ぶ。怒る。哀しむ。楽しむ。

魂を震わせるような感動を繰り返し、魂を成長させるために、我々はこの世に生まれて来ました。

 

生まれる前に、神様に自分の使命を「私は〇〇をするために、あのご両親のもとに、男(女)として生まれて来ます!」と伝えて、生きる事へのチャレンジをしにやってくるのです。

その際に、障害の有無も自分で決めます。

障害ありを選択した魂というのは、とても志の高い魂なのです!不自由な身体を持ちつつも、その笑顔や努力、不自由さの中でも幸福を感じようという、崇高な魂の持主なのです。

私がこの様に理解できたのは、池川明先生という横浜で産婦人科医をされている先生のおかげです。池川先生の著書や、講演を拝聴するにあたり、そういった「しくみ」を理解できるようになりました。

特に、去年開かれた池川先生の講演会で、あるお母さんのお話が心を打ちました!

 

そのお母さんは、お二人のお子さまをお持ちで、上がお姉さん、下の弟さんがダウン症です。

ある日、お姉さんとお話をしていた時の事。

「私はね、お空の上で〇〇(弟さん)と約束をしてきたんよ。『僕はダウン症で生まれるから!』って。『あのお母さんなら、ボクを受け入れてくれそうだから。だけど、きっとお母さんとお父さんだけじゃ大変そうだから、お姉さんは先に生まれて、お母さんのお手伝いをしてあげて!』って。だから、私がお母さんを助けるよ!」

という内容でした。

思いやりあふれるお嬢さんと、いつまでも子どものままの純粋さ、優しさ、素直さを失わない息子さんに囲まれて、そのお母さんは本当に幸せそうでした。

先生達も「見染められちゃ~仕方ないね!」と、本当に温かい講演会でした。

そのダウン症のお子さまは、本当に「天国」からやってきたんだと分かる、純粋さと優しさを、いつまでも失わないままなのだそうです。

そのお話と幸せそうなお母さんの笑顔が、ずーっと私の心の中に残っています。

 

子どもを産み・育てるというのは、健常児でも大変な事です。しかし、大変な局面ばかりではなく、喜びや感動を運んでくれる事も私達は知っています。

ですから、「出生前診断」で、ダウン症のお子さまをこれから育てるにあたっての「困難」を提示してもらうのも優しさだと思いますが、ダウン症の子ども達が、どれだけ素敵な子どもたちなのかを伝えるのも忘れずにいてくれたら、もっと素晴らしい事だと思います。

ですから、「出生前診断」をお勧めする先生方が、産科という局面だけでなく、もっともっとダウン症への理解が進み、的確なアドバイスが出来るようであれば、大賛成なのですが。。。皆様はいかに思われますか?