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これまでの園長だより

本読みについて

横峯先生の講演会で、本当に心に響くお話がありましたので、ご紹介させていただきます。

鹿児島の通山保育園の園児さんの一人が、本読みの時間におひざの上に、一枚のハンカチを広げて読んでいたそうです。そこで横峯先生が「なんでハンカチを広げとるんか?」と聞くと、「だって、涙が止まらない!」

「そんな悲しくて泣くような本を読むなよ!」「だってこれ、『はだしのゲン』の8巻!途中で止められない」と、言ったそうです。

4歳・5歳の少女が、本を通じて原爆を体験し、60年前に起きた悲劇に涙する。それが可能なのは、彼女が本を読むことが出来るからです。

私も小さいころから本の虫でした。とは言え、小学校に上がるまでに字が読めたわけではないので、1年生から自分で本を読み始めたと思うのですが、小学1年生のころは、主に伝記やガリバー旅行記、小公子、小公女、宝島、シートン動物記、ファーブル昆虫記など、子供向けの本に夢中になりました。

ですが、はっきりと覚えているのが、小学2年生の時に読んだ「あぁ無情」です。初めて本を読んで、涙が止まらなくなり、正に愛読書となった本でした。これが奇遇なことに、当園のたえこ先生も小学2年生の時に「あぁ無情」を読んで衝撃を受けたと言っていました。

こうした読書の習慣が、主に「思考力」「理解力」を身につけるそうです。そして計算などを通じて「洞察力」を身につけるそうです。この三つの力は、人間社会に出ると本当に必要とされます。

今、自分を取り巻く環境で、何が起きているのか感じ取る力。どうすれば、悪い状況を打破できるのかを考える力。どうすれば、もっとうまく出来るのかを考える力。

成長すればするほど、そういう本当に必要な力は、誰も教えてくれなくなります。社会に出ても、最初は懇切丁寧に教えてもらったとしても、3か月を超えたあたりから「自分で考えろ!」と言われだします。

改めて言いますが「ヨコミネ式」は、英才教育ではありません。スパルタでもありません。生きるために必要な力を、楽しみながら身に着ける教育です。だから、当園の子供たちは、悔し涙を流しながらも、果敢に課題にチャレンジし、くじけそうになっても、たったアイス一本・キラキラシール一枚で笑顔になり、またチャレンジして、毎日毎日目に見えるように成長しています。

この時代を生き抜く術を考え出した横峯先生に出会えたこと、協力してくださるYYプロジェクトに出会えたこと、この園で快くこの教育法を受け入れて下さった保護者の皆様と出会えたこと、そして日々悪戦苦闘しながらもYYの環境を作ろうと努力している保育士に出会えたこと。何より、このタイミングで出会えた全ての子供たちに、感謝の気持ちでいっぱいです

これからも、YYの素晴らしさを通じて、わが子の可能性を可能にしていくために、日々頑張ります。