自信を失った息子。。。
私は梅林よつば保育園の園長をしていますが、家庭に帰ると四人の子ども達の母でもあります。
今日は長男の話を暴露してしまいますね。
長男が5歳の時、東日本大震災がありました。大津波で家々が流されていく映像を目の当たりにした時、彼は
「ボク、大きくなったら大工さんになる!家を建ててあげなくちゃ!!」
と、生まれて初めての将来の目標を口にしました。
そして昨年の大規模土砂災害では、小さい頃からお世話になっている我が家のかかりつけ医でもある桑原先生の、身を粉にして被災された皆さまのために奮闘する姿を目の当たりにし、また桑原先生の素晴らしいお孫さんと同じクラスになった事もあり、
「ボク、桑原くんと同じ中学校を目指して(中学)受験をしたい!将来は産婦人科になって新しい命が生まれる助けになりたい!」
と、新たな高い目標を口にしました。
そこでこの春から、同じ安佐南区にある塾ではなく、目指すお孫さんと同じ塾を目指して、一人で電車に乗り、週に三回、わざわざ広島駅前の塾へと通い始めたのでした。
しかし、塾から帰宅するのが11時過ぎ。そんな生活を一日置きに過ごし、それ以外の日にもサッカーの練習や試合。
もちろん、学校の宿題と公文の宿題と塾の宿題もこなさなければいけません。
緻密にタイムスケジュールを組み、これなら出来る!とイメージも湧かせましたが、誘惑を排除するところが甘かったのです。例えば、テレビのスイッチを入れる弟や妹などです。
さすがに大人ではありませんから、お兄ちゃんの目標のために、見たいテレビを我慢出来る年代ではありません(笑)
また、目標とするお孫さんも、被災により転校されてしまい、モデリングする相手が目の前からいなくなってしまいました。
結果的に、彼は塾を無断で休み、広島駅のベンチでボーッと過ごすという所まで行きました。丁度世間では、中1の生徒二人の命が、無残にも奪われた事件などがあった時期です。本当に心配しました。
まだまだセフルマネージメントすら出来ていないのに、フォローする体制もないまま、無謀なチャレンジをさせてしまいました。結局、塾を辞めるという結論を出しましたが、誰も悪くは無いんです。
ですが、たったの半年間で長男は自信を失ってしまいました。
そんな時、八田先生の講演会がありました。
私も一人の親として、なんとか今苦しんでいる長男を救う手立ては無いものかと、必死で聞きました!
その中でやはり胸に響いたのは
「継続は力なり!」
「体の力→読み・書き・計算→心の力という順番が大切。出来なくなったら、ひとつ前に戻ればいい!」
という事でした。
そこで、彼と一緒に「身体の動かし方を変えよう!」という所からやり直すことにしました。
朝5:30に起床して、ジョギングをスタートすることにしました。(私は残念ながら自転車で伴走なのですが。。。)
走った距離をGoogle Mapsで見てみると、丁度3Kmほどでした。
八田先生のお話には
「数値化することが大切!」
という事もありましたので、毎日3Km✕◯日だから、トータルで◯Kmになったね!
という感じでやっています。
お陰さまで、気付けばトータルでフルマラソンは完走~!!なんていう感じで、徐々に自信を取り戻し、3Kmコースが5Kmコースに距離が伸び、しかもスピードもアップし同じタイムで戻ってくるようになりました!!
園長ですが、完璧な子育てには程遠く、子育ての悩みは付きません。
できれば悩まずに毎日笑って楽しく過ごしたいのですが、自分の子育てを振り返った時に、印象深く覚えていることは大変さを乗り越えた事ばかりだったりします。
熱が出て、寝ずに看病したこと。
断乳するときに、本当に大変だったこと。
大怪我をさせて、罪悪感に苛まれたこと。
数え上げたらキリがありませんが、無我夢中で過ごしてきた日々も、もしかすると折り返し地点を迎えている私の子育てかもしれません。
楽しく笑う日々も、悩んで涙に暮れた日々も、全て愛おしい大切な時間です。
良かれと思って選択したことが、もしかすると今回のように、大切なわが子の自信を奪う結果になる事もあるかもしれませんが、取り戻すことも出来るのだということ。
子育てだけではなく、何事にも「遅すぎることはない。早過ぎることもない。全ては、ベストなタイミングで訪れてくれるんだ!」という事に気付かされました。
これからも息子には、
「フルマラソンを何本も完走したよ!」
という自信をつけながら、
「やれば出来る!」
「継続は力なり!」
そんな、人として大切な学びも得て、新たな目標に向かってセルフマネージメント力を発揮できるようになってほしいと思っています!