お電話でのお問い合わせ

082-830-5582

これまでの園長だより

子ども達の様子について

気付けば、あの土石流の発生から一週間以上が経っていました。

早かったのか、長かったのか、不思議な時間が流れました。


不幸中の幸いにも、当園の園児及び卒園児は、全員の安否が確認され、何とか二日後から保育園をスタートさせて頂きました。

そして、昨日からは、卒園児の一部も受入れて、益々賑やかな毎日になりました。


さて、子ども達の園内での様子ですが、大変元気です!

今の所、園内でナーバスな様子や気になる様子は、さほど感じられません。

子ども達は、お友だちと一緒に同じ時間を過ごすことで、窓の外の惨状はさほど気にしない時間を過ごせているのだと、見て取れます。それは、大人の私たちも同じで、子ども達と楽しい時間を過ごしている時は、不謹慎かもしれませんが、きれいさっぱり頭の中から不安や心配、悲しみが吹き飛んでいるのです!

そこは、子どもの持つ生命エネルギーの高さの、しかも集合体なので、この空間にはとてもとても助けられています。


しかし昨日、うっかり夕食の席で、私もとうとう涙をポロリとしてしまいました。その瞬間に子ども達の顔色が変わり「お母さん?!」となってしまい、主人が慌てて「お母さんは、ワサビが目に浸みたんだよ~!!」と誤魔化してくれたのですが。。。

末娘は、私の背中をいつまでもトントンと優しくなでさすり、長男も次男も私の両サイドに立ち、長女は実際にその場になかったワサビをサッと冷蔵庫から出してきて、つじつまを合わせるという大人の対応をしてくれたりして、私は「しまった~!!」と大後悔しました。

今日、小学校の方から、学校カウンセラーによる子ども達の心のケアをスタートしますというメールを頂きましたが、どれだけ周囲から心のケアを施していったとしても、一番大好きなお母さんが打ちひしがれ、背中を丸め、立ちあがれずに泣いていたとしたら、子ども達の顔から笑顔はなくなるでしょう。

改めて確信しました。子どもという生き物は、どれほど過酷な状況におかれたとしても、お母さんの顔に笑顔がある限りは大丈夫!

だけど、お母さんの悲しみや涙は、子ども達の心を恐怖心に変えるのだと。。。


とは言え、この状況です。

一生懸命頑張って、この地で生きて来た大人達にとって、今の状況は過酷過ぎます。

溢れだした感情を押し殺したら、心が壊れてしまいます。

だから、子ども達に隠れて、一緒に泣きましょう!

これからの不安や心配、悩みやグチなど、いっぱいいっぱい言いあいましょう!

私だけじゃないっていう気持ちの共有が出来たり、溜めこんでいた不安を口にする事で、改めて自分自身の本音に気付けたりして、それが案外、胸のつかえをとってくれたり、泣いてスッキリ出来る事もあると思います。

そして、色々な人と悩みを共有する事で、もしかすると、その悩みに対しての新しい提案が生まれるかもしれませんよ。

子ども達は、私たちが安全に見守りますので、お子さまの命の心配はしないで、他の悩みを共有しましょうね。