一人一人が「それぞれに出来る事を!」
20日未明に発生した土石流によって、見慣れた風景が一変し、まるで違う世界にいる様な6日間。
止まってしまうと進めなくなりそうで、私たちだからこそ出来ることにフォーカスして動いてきました。
本日、登園されてきた方が目の前の山を観て「テレビで見るのと全然違う!!」と愕然とされていましたが、本当にそうなのです。
もしかすると311を経験した日本人は、その後も頻繁に起こる、洪水や土石流などの被害をテレビなどで観過ぎて、慣れてしまった感も否めません。
しかし肉眼で目の当たりにすると、本当に絶句する程の光景です。
私達も、20日当日は、どうしていいか?何から手をつけていいか分からず、とりあえず午前中で帰宅し、翌日からの作業のために道具の買い出しや自宅の周辺の清掃に没頭しました。
そんな中、住所を聞いて心配した方々から、電話やメールなどがかかりだし、その対応にも追われました。
でもさすがに、311を経験した東日本方面の方々の心配りは凄いと感心しました。電話がつながると、安否確認さえ取れれば、ぱっと電話を切られるんですね。大切なケータイ電話の充電が減るのを、とっても心配しての事だと、後から連絡してくれました。
また何も言わずに、飲み物や子供用のマスク、お米、タオル、靴などを、サッと送って下さったり、遠方から来て下さったり。
ただただ感謝でした!
そして20日には、よつばっ子のパパさん達や近隣の方々が、スコップ片手に駐車場の泥かきをして下さり、土嚢袋1000個分に匹敵するであろう泥を、綺麗にする事が出来、21日からの保育園再開にこぎつける事が出来ました!
また23・24日には、我々NPO法人HUGの呼びかけに応じて、ボランティアに非常にたくさんの方々が集まって頂き、誠に感謝しております。
現在、また来週にボランティア活動を計画しておりますので、大丈夫な方はぜひお越しください!
改めて、詳細はご連絡差し上げます。
と書いてしまうと、ボランティアに行かない事が「悪」ではないか?
行けない事に罪悪感を感じるなどと、なりかねませんが、決してそんなことはありません。
今こそ大切なのは、一人一人が「自分に出来る事!」をするだけです。
避難所には、小さいお子さんに、絵本の読み聞かせをしてくれるおばあちゃんがいました。
避難所の子ども達に、手遊びを教えに来た女子学生がいました。
近隣の老人ホームさんが、いち早くお風呂の無料開放を始めました。
床屋さんが、シャンプーの無料サービスを始めました。
そのだ動物病院は、患者さんのペットの受入れに奔走し、現在トレーニングルームで面倒を観ています。
身体が使える方はスコップを手にし、そうでない方は自分が出来る事を始めています。ボランティアのお兄さん達に、お茶でも飲んでいきなさいと、ご自宅前でお茶を配るおじいちゃんがいました。
そして私たち、梅林よつば保育園が出来る事は「保育」なので、一時保育の受け入れも始めさせて頂きました。
大げさな事でなくていい。自分に出来る事から始めましょう!
そして何より、私たちが今携わっているのは、子ども達です。
私はこんな時ですが、23~24日にかけて、実は東京に出張し、園長シンポジウムやセミナーに参加してきました。
正直、行くのを止めようと思いましたが、その様な学びを得る事も、園長の役割だと背中を押してもらったからです。
そしてやっぱり、行って学びを得た事が、今の私に出来る事だと気付かされました。
金髪でピアスをいっぱい耳にぶらさげた若者たちが、スコップ片手に泥だらけで山から下りて来ました。
そうかと思うと、火事場泥棒宜しく、マスコミやボランティアを装って空き巣に入る不とどき者もいます。
この大変な惨状を目の当たりにして、なぜ人を助ける方に動く人間と、人を貶める方に動く人間が分かれるのか?
人の心に「正義」というものを、どの様に教育していくのか?
家庭と学校と社会の中で、どこが一番重要でしょうね。
これは今後の日本にとっても、最重要課題になっていきますよ。
大惨事に見舞われた安佐南区八木・緑井地域です。
梅林よつば保育園に通う子ども達は、この惨状を目の当たりにしていきます。
そんな時だからこそ、我々大人が、子ども達にどのようなケアをしていくのか?
どの様な言葉をかけ、何に気をつけて育てていけば良いのか?
そこを今週末、30日に八田先生は、「今まで以上のパワーで広島に答えをお届けします!!」と、私に宣言して下さいました!
今こそ私たち親が、子ども達にかける言葉や、子ども達の何に寄り添い、どこから自立させたら良いのかを学ぶ必要があると感じました!
その学びはどこから得るのか?
私が最も信頼する、八田先生の講演会です!
講演会があると聞いて、保護者の方々も非常に喜んでおられました。
避難やお片付けなどの予定が無い方は、ぜひ予定通り講演会にお越し下さいませ!